ビターオレンジ。
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「寝るね私。」



抱き締めてくれた斗間君の腕からすり抜けて背を向ける。

これ以上きっと抱き締められていたら、
隠しきれなくなってしまう。







「おやすみ。」






掠れた声に頷いて自分の部屋へと歩き出した。







今日でわかった。

これ以上、私は斗間君を好きになっちゃいけないって。




斗間君の為にも。

私の為にも。






パタリと扉を閉めて、ベッドへ入ると直ぐに眠気に襲われた。



まだ少しでも暖かさを覚えている内に眠りにつきたかったから…丁度良かった。






明日はいつもどおり笑おう。

そう決めて瞳を閉じる。




1人は…やっぱり怖い。

だけど、誰かがそばにいてくれた時



私は強くなれない気がしたんだ。








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