ビターオレンジ。

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シャーッという物音に目を覚ます。


目を開けると余りの眩しさに1度目を閉じてしまった。



カーテンを開けていた斗間君の姿は見えたけど、1度目を閉じた事で眠たくなる。




だって寒い朝は嫌いだ。


そんな時は温かい布団に入っていたいでしょ。





甘い匂いをさせた斗間君が私から掛け布団を剥がした。




急の事に抵抗するのを忘れ
簡単に剥がされてしまった。





仕方なくまだ重たい瞼を擦りながら体を起こすと、



窓の外に広がる綺麗に晴れて青々とした私の好きな空が見えた。







「おはよ。」


「うん。おはよう。」



いつもどおりに笑えた事に、

いつもどおりに笑ってくれた事に、



嬉しく思う。



「斗間君。美味しそう笑」


「え？…あぁ。匂いうつっちゃって。」




自分の服をクンクンと嗅ぎながら答えてた。


「何作ってくれたの？」


「ホットケーキ」




軽く、いかにも簡単に作った様に言われた。



…なのに、リビングに繋がる階段をおりてテーブルに並ぶ2人分の朝食をみて絶句する。







「…こ…これ作ったの！？」


「うん。」




パティシエになって自分の店をもてるんじゃないかと思う位凄い完成度でした。


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