真琴と『ぼく』の恋愛日記
『ふ〜ん、ホントに野球バカだね。』
『真琴も、人のこと言えねぇじゃん!』
『私は、陸上やらなきゃならないの。武も知ってるでしょ。』
あの人との約束のために…。
受け継いだ夢は、責任もって叶えなきゃいけないから。
『真琴…まだ、あいつのこと…』
『それ以上言ったら!』
『わかってるよ!ごめん、ごめん!』
『その話は…しないで…。今でも胸が痛くなるから…。』
どれだけ月日が経っても、私の中では色褪せそうにない、あの太陽のような笑顔。
あの眩しい笑顔が大好きだったのに。
今は思い出しただけで涙がこみあげそうになる。
『真琴ーっ!!メニューきたよーっ!!』
私達がちょうど部室の前を通りすぎたところで、後ろから呼ぶ声が聞こえた。
『はぁーい!!…先輩に呼ばれたし、部活行くね。武も、頑張ってね。』
『おう!頑張れよっ!』
また軽く手をあげて武と別れ、先輩が立っている元へ走っていった。
『かほり先輩、おはようございます!メニュー取りに行って下さったんですか?』
『ううん。たまたま監督と会って渡されたの。』