真琴と『ぼく』の恋愛日記
『あはは…。ありがとうございます。』
岡崎さんの言葉をさらっと流して、かほり先輩とアップを始めた。
彩さんもあとから合流して、3人で軽く走りながら話していた。
『真琴、みんなに言っといて!今度遅くに来たら、次の記録会登録しないって。』
彩さんのきつい一言。
敵にまわすと本当にとんでもない事になりそう…。
根はすごく優しくて、後輩思いのいい人なんだけどなぁ。
『わかりました。言っときます!』
『ホントに彩は厳しいよね!』
『でも、私たちも先輩にそうやって教えられてきたじゃん。そのおかげで、精神的にも強くなれたし、結果も出せたわけだし。私の代で風紀乱せないじゃん。』
『そうだけどさぁ…。言い方ってもんがあるじゃん。』
『誰かがきつく言う役にならなきゃでしょ。だったら私が嫌われ役にまわるよ。』
2人の会話を聞きながら、彩さんの厳しさの意味が分かった気がする。
全てはみんなの為なんだ。
『真琴も、私たちが引退したら、次の南高陸部を引っ張って行かなきゃいけないんだから、覚えといて。』
えっ!?私が?
『そうだね。次期キャプテンは間違いなく真琴だし。よろしくね!』
かほり先輩もマジな顔して言ってきた。
マジですか……。