真琴と『ぼく』の恋愛日記
先輩達と練習をしていると、グラウンドの入口に千裕が立っていた。
……!?
なんで……?
千裕の隣には、満面の笑みを浮かべながら、私の事見ている香川君がいる。
帰宅部なのに、こんな時間まで何やってんの……。
『真琴?どうしたの?』
もう1人のリレーメンバーの里美さんが不思議そうな顔をして話しかけてきた。
『い、いや!何でもないです!』
何考えてるんだろ……私。
集中しなきゃ…。
その後、ベンチに座った千裕の横に、子供のようにちょこんと座ってる香川君を横目に、ひたすらバトン練習をして、グラウンドが空くのを待っていた。
男子がラスト1本走る頃には、部活終りの生徒のほとんどが、グラウンドの観客席に座って、陸部の練習を見ていた。
いつもの事なんだけど、リレーの練習なんか見て、何が楽しいんだろ……
ただ、トラックを全力で4人が走ってるだけなのに。
『森田さーん!頑張ってーっ!!』
はっ??……誰?
てか、試合じゃないし。
しかも、よく見たら野球部じゃん。
武志が横で大きな口晒して笑ってる。
アイツ……止めてよ。
ばか武志!