真琴と『ぼく』の恋愛日記
しばらくして担任の先生が入ってきて、みんな一斉に席についた。
教師のくせにヒゲとかはやして、オシャレに気を遣ってるんだろうなぁ。
何しに学校に来てるんだろ。
『おはよう!今日からこのクラスの担任をする事になった、麻生です。みんな1年間よろしくな!』
白い歯を見せて爽やかに笑う彼に、女子達は釘付け。
私以外の女子ね。
みんなまたヒソヒソと、かっこいいねぇ…とか言ってるみたい。
何が楽しいのかなぁ。
やっぱよくわかんない。
『森田!』
ぼーっと前に座る女子達の会話を見ていたら、急に名前を呼ばれた。
『はい。』
『君かぁ!学年トップていうのは。部活も1年の時からインハイ出てたんだろ?すごいなぁ!才色兼備と言われてるのも納得だなぁ!』
なにこの人。勝手に人のこと分析しないでよね。
『ありがとうございます。早くHR進めてください。』
『あはは…。なかなかクールだねぇ…。』
頭を掻きながら1番前の席に座ってる男子に、苦笑いをうかべている。
早くHR終わんないかなぁ。
さっさと用件だけ言ってくれればいいんだけど。