曖昧な温もり

顔を海の方に向けそっと目を開ければ、全身に汗を光らせている美しい男の顔が見えた。




葛城は両手で私の頭を抑えると数十センチのところまで顔を近づける。





「これで思う存分、堪能できるな」




「鬼畜」




「そんな鬼畜ヤローをくわえこんで悦んでるのはお前だろ」




ズンズンと深く突き上げられ揺さぶられる。





「…はぁっ、ぁん」





喘ぐ顔を観察されてるのにその事にさえ感じてしまう私は淫乱なのかもしれない。




海がスパートをかけるかのように激しく腰を打ち付けてくる。肌と肌がぶつかり合う音はなんて厭らしいのだろうか。





「…っ、イくぞ」




「ぁっ、…やっ、ああぁぁんっ」





同時に果てた海がドサリと私の横に崩れ落ちた。
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