曖昧な温もり
「七瀬のイった顔、最高」
「バカ」
恥ずかしくて腕で顔を隠すが、葛城の手によってすぐに引き剥がされる。
「俺はその顔が見たかった」
耳元で囁かれれば私のソコがキュっとしまる。それに反応するかのように葛城の律動が始まった。
揺さぶられる度に結合部からは水音が絶えない。葛城の荒い吐息。私の甘い喘ぎ。その空間は熱く蜜な時間。
すでに限界に近い私は無意識にシーツをギュっと掴む。それを見た葛城からクスクスと笑いが漏れた。
「七瀬。こっち向け」
「…んあっ、やだっ」
「俺に感じてるお前が見たいんだよ」
羞恥心がこの上なく私を支配しているが海の一言に素直に従ってしまう私はなんて滑稽なんだろう。