俺と君との境界線
廊下走りつづけてると渡り廊下で笹原が数人のダチと歩いてんのを見つけた
多分さっき放送で言ってた集まりの帰りだろう

教室まで行く手間が省けたと思った俺は
さっそく声をかけた。

「笹原!!」

呼ぶと立ち止まって俺の方を上から下へ行き来するように見てた

「神月。久しぶりだな!」

「おう!・・あのさ~ちょっとお前に聞きてぇことあんだけどさぁ」

頭を掻きながら気まずそうに言うと

「うん。ってことで、先に行ってていいよ」

そう言ってダチを先に行かして俺のほうに向き直った

「で?お前が俺に聞きたいことって?
まさか勉強のことじゃないよな!?」

「なっ。あたりめぇだ!!」

笹原の小馬鹿にした言い方と冗談っぽい笑みに俺は思わず声をあげた

「聞きたいことってのはつまり・・」

なかなか言葉が出て来ない
もしものことを考える俺の心が邪魔をする
俺は歯を食いしばり勇気をだして聞いた

「お前の彼女のことなんだけど・・」

「杏奈がどうかしたのか?」

今俺の耳に一番聞きたくない名前が聞こえた
一瞬金縛りにあったみたいに体が動かなかった

「へぇ・・お前の彼女杏奈っていうんだ。いい名前じゃねぇか」

「俺が名付けたんじゃないけどな。」

そんな軽いツッコミに笑ってられるわけなかった
もしものことを考えてたのに、絶望感が大きかった
少しだけ声が震えたけどなんとか笑顔をつくって悟られないようにした

「あっ俺もう行くわ。わりぃなこんなわけわかんねぇこと聞いて」

「あぁ。別にいいよ」

「そっか、じゃあな」

と言って静かに歩き始めた
これ以上あいつの顔を見てるとなんだか、わけわかんなくなりそうだったから
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