俺と君との境界線
着いた場所はいつものファミレス。
ちょうど昼時でしかも日曜日だから客も多くて席なんか空いてねぇんじゃないかと思った

「なぁ和輝・・さすがにファミレスは人多すぎんじゃねぇ?」

少し不安になり和輝に聞くけど、あいつは不安な顔一つしないで

「まぁまぁ、入ってみないとわかんないって!」

能天気な口調で答えられて俺は少し呆れた
和輝が能天気なときってだいたい目の前のことしか考えてないってことで
よっぽど腹が減ってるってことだ

店の中に入ると客は多いけど何とか空いてる席を見つけてそこに座った

「ったく、お前今日来ないかと思ったし」

座った瞬間和輝の説教の前触れみたいな言葉が聞こえた

「今日バス使わねぇで歩いてきたんだ」

俺は苦笑いで頭を掻く
和輝は俺の言葉に信じられねぇという顔で俺を見た

「お前・・何もテスト前にバカになることないだろ?どうしたんだよ?」

和輝はさっきのびっくり顔から変わって爆笑しだした

俺は和輝にバカにされたことにかなり腹が立ったけどバスを使わなかった理由
つまり、三戸瀬さんとの会話ややりとりを思い出すとまた自然に顔が緩んだ

「龍。マジでバカになったのかよ・・」

急にニヤけだした俺を見てマジで心配になったのか和輝の顔が引きつった

「俺、昨日笹原に会って今日三戸瀬さんに会ったんだよ」

「へぇ~そうなんだ」

「そん時に二人からマジ嬉しいこと聞いたんだぜ!!」

俺はだんだんハイテンションになって話の続きをする
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