俺と君との境界線
平日の昼ってこともあって店ん中は結構ガラガラ。
学生は少なくて大人がちらほらいるくらい

「龍、あれやろうぜ〜」

和輝の指さす先にはガンゲームがある
和輝は一足先に金を入れて、お前も早く入れろ!と俺をせかす
目の前にある銃を使って画面上に出てくる敵をバンバン打っていった

普段はコインゲームやスロットぐらいしかしねぇからこうゆうゲームがなんか懐かしかった

その後はいつもどおりスロットやコインゲームをした

「っしゃあ!!今んとこ絶好調!」

「何一人で勝ち誇ってんだよ。俺も結構いいとこいってるし」

「俺とお前じゃ経験の数が違うんだよ!」

「そういう奴ほど実は弱かったり‥」

「んだとー!!」

ゲームの効果音が響く店の中でまけないくらい二人の笑い声や騒ぎ声が響く
通り過ぎる大人が何回かチラ見してくるけど
そんなの気にせずにスロットに集中する

気がついたら1時間半以上たってた

「すげぇ時間使ったな!」

「お前が一人でスロットマシーンに夢中になってただけだろ。椅子の次はスロットマシーンに溺愛かよ!」

「うっせぇな!!お前はさっきから‥」

「あれ〜?おめぇら確か‥」

俺らがゲーセンの中をグルグルまわってたら後ろからどっかで聞いたことがある声が聞こえてきた

…この声もしかして

そう思って振り返ると数人のガラ悪そうな奴らが俺らの前を囲んでる
その真ん中には最近よく見る赤髪の奴がニヤッと口角を上げた


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