俺と君との境界線

「神月嬉しそうだなぁ〜」

「そういえば沢田。今回は順位勝負しないのか？」

みんな一斉に沢田と笹原の方を見る
笹原はニッとクールな笑みを浮かべて、沢田は少し驚いてる

「まさか笹原から持ちかけてくるとはな。いつもは俺から持ちかける話題なのになぁ」

沢田は参ったように頭を掻きながら笑ってる

「俺も結構気になってるからね。まぁ抜かれないように頑張ってるけど」

「そういえばもう恒例だよね〜。この勝負」

「そうね。いつ笹原を抜くのか楽しみだわ」

生徒会組はみんな沢田に期待するような目で見てる
すっげぇ期待されようだな

「あっあのさ〜今回は俺マジで駄目だったんだ。だからあんま期待しない方が・・」

沢田は笹原に順位表を渡すと、笹原は自分の鞄の中から順位表を出して沢田に渡した

シーン・・
しばらく沈黙

「あ〜ぁ。やっぱ負けたな〜」

沢田はその場にしゃがみこんだ
その瞬間沢田の手から離れた笹原の順位表がヒラヒラ舞って床に落ちた
それを和輝が拾って俺と詳細を見た

笹原健悟

クラス　２番
学年　　９番

やっぱ毎回クラスで5番以内って話は本当みたいだ

「健はやっぱすげぇな!!」

和輝はなんか自分のことみたいに喜んでる

「どっかの誰かにも、見習ってほしいわね」

三戸瀬さんは呆れた顔をして横目で俺の方を見てる

「俺は俺なりにやるからそれでいいんだよっ」

「はいはい‥わかったわよ」

こんなやり取りを続けてると、横で寺島が 杏奈お母さんみたいだ〜 って言って笑ってる