アイドルに恋をして
受付のお姉さんに礼を言って、エレベーターへと足を向ける。


ちょうどタイミングよく、1階で止まっていたらしく中から人がたくさん降りてきていた。



「あっ!乗ります!」


美咲は慌てて駆け寄ってギリギリエレベーターに滑りこんだ。



ふぅ…

よかった、間に合った。



10階のボタンを押して角のほうに移動する。


エレベーターには、何人かの人が乗っていたが、ボタンの前には女性が立っていた。


この会社って何階まであるんだろう?


通過する階を確認しながら思う。


その時、横から視線を感じたのでチラリと横目で見てみる。


「…っ!」


なんとそこに立っていたのはこの前の怪しいナンパ野郎‼︎



うそうそうそうそうそうそうそ⁉︎


何でこんな所にいるのー⁉︎



美咲は今の状況がすぐに理解出来ずにいた。


何で⁉︎


もしかして昨日巻いたと思ってたのに、付けられてた⁉︎


怖くて横が見れない。


でも、待てよ。


ここは、エレベーターという密室だけど、あたしとこの男以外にも乗客はいる。


変なことはしてこないだろう。




美咲は思った。



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