落雁
「司、強いの?」
これは素直に聞きたかったやつだ。
あたしの喉もだんだん声が出なくなってきた。
出るには出るのだが、炎症しまくった喉が激痛を催す。
「うーん、わかんない」
「身長は?」
「えーっと、175…くらい?」
「嘘つけ、甚三が175だぞ」
「じゃあ、それよりちょっと上」
「体脂肪は」
「体重じゃなくてそれなんだ、えっとー…と言うか、そんなに測ったことないからね」
「じゃあ体重でいい」
「なんでそんなに健康状態を知りたがるのさ」
「健康状態じゃない!」
「ぴったり60キロくらいかな?ごめん、そんなに気遣った事ないから」
ふと考えて、体脂肪を計算してみる。
なんだこいつ、ひょっとしたらあたしよりストイックなのかもしれない。
いや、まだ筋肉量がある。それは負けない自信がある。
今度はかってもらおうかな。
「なんか聞くのが面倒だから、自分で自己紹介して」
「え、なにそれ投げ遣りすぎる」
「なんでもいいよ」
冷たくなった手を自分の額に当てる。
ひんやりして気持ちよかった。
神谷司はまだうんうんと考えている。