花とミツバチ



「そう言う樹里は?会社で気になる人いるって言ってなかった?確か年上だっけ」

「あー…うん。けど年上は年上で、私より年下が好きだそうで。要するに脈なし」

「あー…」

「って私のことはどうでもいいの!今どうにかしなきゃいけないのはあんたでしょ」

「…そうだけどさ、」

「さっさと年下くん選んで幸せになっちゃいなって。そこまで想ってくれる人もなかなかいないよ?」

「……」



ビシ、と指摘する樹里に口の中でレタスがサク、と音を立てる。



(…わかってる、けど)



千葉くんはいい人で、温かくて、一方の梶原課長を選んだところで幸せになんてなれない。

あれこれ考えてどちらもバッサリと切り捨てられない、どっちつかずな自分が一番最低だ。



だけど、それに頷けない理由は


< 94 / 261 >

この作品をシェア

pagetop