好きなもんは好き。






そんな他愛ない話を喋っていたらいつの間にか着いてた新しい学校。






わー!輝いてるー!!眩しいー!!





「恭平!恭平!早く早く!」




「わかってるっつーの。しかし、広いな…、ココ。」






のんびり歩く恭平をハイテンションで手招きしてそっと校門の中に足を踏み入れた。






あ、昇降口にクラス分け表がある。見とかないと。






そういえば、恭平と同じクラスになれたのって、小学校と中学校合わせて4回だけかも…。





…いや、4回もなれば充分か。





なーんて思って辺りを見回すと、




まあ、人。




人。




人ー!!






さすが高校スケール…、規模が違うね…、ははっ。






ていうかなんかみんなこっち見てない!?






あ、まさかご飯粒がついてるとか…、って今日の朝食パンだし。








「え!?あの子かっこよくない!?」


「ほんとだ、イケメン…。何て名前かなー?」


「何組なのかな、ていうか、新入生!?」


「そうでしょー、名札ついてないし。」


「でも、名字は書いてあるじゃない。…櫻田?」


「っていうか隣の女の子誰!?」


「「彼女!?」」





…うん、だよね☆




周りのザワザワが一斉にピンク色になるのを感じとれるスキルが身についたもんね、あたし。



あー、ハイハイ。慣れた慣れた。




こっちを見てる目はまああたしじゃなくて恭平ですよね。分かっていますよ。





どうせこうなりますよね。ハイハイ、少し期待があって知らんぷりしてただけですよ。





ただね、声を大にさせてもらってもいい?





…彼女なんかじゃ、






ないっつーーーーのおおおおおおおおおお!!







< 12 / 214 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop