あなたの心理テスト(ホラー)
 『Q1ではあなたの腹黒度がわかります!』


 そして努はバナナの項目のところに目を移した。


『バナナを選んだあなた…腹黒度は0.000001%!?


 正義のヒーローそのものでまっすぐなあなた。


 何かをきっかけにこの腹黒度が10億、100億倍くらいになっちゃうかもしれないけど、


 でも基本は全然ピュアな、皆のヒーロー!!


 頼りにしてくれている人も多いけど、


 あなたのことを気にくわない人も多い、好き嫌いのわかれるタイプ!!』


 努は驚いた。結果もなんとなく当たっていたので驚いたが、なにより…


バナナ以外の項目がなかったのだ…。


まるで努がバナナしか選ばないと断定していたように。


「んだよ…これ…」


 他のイチゴやみかんの項目は真っ白で何も書かれていない。


最初から書かれていなかったようで、バナナは3番目の項目にもかかわらず、


最初にどんと載っていたのだった。


 恐れから来るものかはわからなかったが、努の体は小刻みに震えている。


―――――偶然だよな。うん、たまたまだ。どうせ次はちゃんと3つ書かれているよ。


   大丈夫大丈夫。何も怖くなんかないさ。当たっていて逆にいいじゃん。


 そして左に目線を移せばQ2の答えがあった。


 努が選んだのは1の『ただおびえて黙っている』。


『Q2ではあなたの本音がわかります!


 ただおびえて黙っているを選んだあなた…平和に過ごしたいと思っている!?


 黙って平和的な結果を望んでいるようです!何事も和解で解決したいのでは?


 さすがヒーローですねっ!』


「さすが…ヒーロー?」


―――――さっきのQ1の質問の結果…。嘘だろ?Q2までどれを選ぶか予想していた?


   いやいや。ただの偶然。俺の考えすぎだな。


 しかし、Q1の答えを当てる確率は3/1。


そしてQ2と合わせてみれば9/1。


%でいえば…およそ11%。


予想するのはそう容易な事でない。


 しかもまたQ1と同様に、1以外の答えが書かれていなかったのだ。


―――――いやいやいや!!11人に1人は当たってるんだ。


   俺がその1人って考えれば自然だ。


 わずかに痛む頭を押さえ、努は呼吸を整える。


 実際にこの結果は当たっている。Q1、2ともに。


正義感はあると努は言われるし、努自身、平和に解決したいと思っている。


 しかしそれは、普通の人間ならまあ普通に思う事だ。


努は深く気にせず、次へ、次へとページをめくる。


 そして努は夕ご飯を作った母の問いかけにも応じず、


心理テストにはまっていった。
< 26 / 52 >

この作品をシェア

pagetop