あなたの心理テスト(ホラー)
 がらっ。


 その時、教室の前のドアが開いた。


「「「!」」」


騒いでいたクラスメイトの視線は一点に集められた。


 五十嵐の顔はどこか安心したような顔。


 しかし一方、騒いでいた人間からしては、迷惑以外の何でもない。


ドアから入ってきたのは、


「すいません。寝坊してしまって」


努だったのだから。


「おお、珍しいな。しかも寝坊なんて。昨日の夜、ちゃんと寝たのか?」


 五十嵐が問いかける。


「あ、いえ。寝たには寝たんですが…まあ、色々ありまして」


 ぽりぽりと頭を掻いてどこか焦った表情の努に、


「そうか。まあいいぞ。座れ」


五十嵐はそれ以上、何も追求しなかった。


がたっ。


 努は席に着き、荷物を整理する。


 五十嵐は大きく息を吸い込んでから、再び話し出した。


 今度は皆、騒ぐと努が黙っていないのを知ったためなのか、騒がなかった。


 やっと教室内に五十嵐の声が響き渡った。


 そしてようやく朝の会が静かに終われるな…と真面目グループが安堵した時。


がらっ。


もう一度教室のドアが開いた。努同様、前のドアだ。


何だよ…。クラス全員がそう思った。


 終わりそうだった朝の会が、


あと少しというところで終わるのが遅くなってしまうのだから。


 そしてドアを開けた人物こそ、今日のもう一人の欠席者、くるみ。


……ではなかった。


 青い顔をして息を切らした保健の先生だった。
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