あなたの心理テスト(ホラー)
保健室にくるみが運ばれてどれほどの時間が経っただろうか。
実際には5分もたっていない。
でも努、海斗、ヨシ、蘭にはその5倍、いや10倍の長さに感じられた。
いつも冷静な蘭も額には汗がにじんでいる。
蘭は感情を出す方ではない。汗もかかない。焦ることがないからだ。
―――――珍しいな。
ヨシと海斗は思った。
一方の努といえば、くるみのことが心配で心配でたまらない。
男の保健の先生には「大丈夫。すぐ元の調子を取り戻すよ」と言われたのだが、
それでも好きな女の子が倒れたのだ。心配になるのも無理はない。
―――――くるみ…無事だよな?
くるみに興味がないヨシもさすがに今回は心配している。
好きだから心配している、というわけではなさそうだが。
海斗は別に心配もしていなければ安心もしていない様子。
なぜか一人物思いにふけっている。
心ここに非ずといったようだ。
それを見て努は少しイライラするのだった。
―――――何だよ。友達が倒れたっつーのに何ボーっとしてんだ!?
「おい、海斗!お前、くるみが心配じゃないのか!?」
「ん?ああ。もちろん心配だよ。だけど、保健の先生が大丈夫って言ってんじゃん。
俺らより先生の方がこういう事は詳しいだろ。
心配してどうのこうのっていうもんじゃねえだろ。くるみが目を覚ますまで待ってようぜ」
「…」
「そうだ。俺もそう思うぞ」
隣にいる五十嵐も同じことを言う。
―――――確かにそうだが…。
あまりにも自分の感情に反した、かつ冷静でもっともな意見を言われたため、
何も言えることはなかった。
気が付けばくるみが倒れてから10分が経っていた。
実際には5分もたっていない。
でも努、海斗、ヨシ、蘭にはその5倍、いや10倍の長さに感じられた。
いつも冷静な蘭も額には汗がにじんでいる。
蘭は感情を出す方ではない。汗もかかない。焦ることがないからだ。
―――――珍しいな。
ヨシと海斗は思った。
一方の努といえば、くるみのことが心配で心配でたまらない。
男の保健の先生には「大丈夫。すぐ元の調子を取り戻すよ」と言われたのだが、
それでも好きな女の子が倒れたのだ。心配になるのも無理はない。
―――――くるみ…無事だよな?
くるみに興味がないヨシもさすがに今回は心配している。
好きだから心配している、というわけではなさそうだが。
海斗は別に心配もしていなければ安心もしていない様子。
なぜか一人物思いにふけっている。
心ここに非ずといったようだ。
それを見て努は少しイライラするのだった。
―――――何だよ。友達が倒れたっつーのに何ボーっとしてんだ!?
「おい、海斗!お前、くるみが心配じゃないのか!?」
「ん?ああ。もちろん心配だよ。だけど、保健の先生が大丈夫って言ってんじゃん。
俺らより先生の方がこういう事は詳しいだろ。
心配してどうのこうのっていうもんじゃねえだろ。くるみが目を覚ますまで待ってようぜ」
「…」
「そうだ。俺もそう思うぞ」
隣にいる五十嵐も同じことを言う。
―――――確かにそうだが…。
あまりにも自分の感情に反した、かつ冷静でもっともな意見を言われたため、
何も言えることはなかった。
気が付けばくるみが倒れてから10分が経っていた。