あたしと君と先輩と
「どーかしましたか?君、桜中のバスケ部だよね?桜中って確か第一回戦、一番最初の時間だったよね?早くしないと間に合わなくなりますよ?」
彼女は、北中のバスケ部のマネージャーで、俺の着てたウインドブレーカーを見て、俺が桜中のバスケ部だと分かったらしい。
俺は、彼女に頼ることにした。
「あの、お金を貸してください。切符を買うお金を、財布を家に忘れてきてしまって…」
俺がそういうと彼女は笑顔で、
「あっ、だから困ってたんですかっ。そういうことなら、はい切符代の120円。試合、頑張ってください。」
と言ってくれたのだ。
「ありがとうございました。」