不器用桐谷さんと桜井くん
「駿は、優しすぎ!」
少しくらいなんか言ってもいいのに。とつぶやく真家
真家とは、クラスで知り合った。席も近くてよく話をかけてきてくれた、気さくな人だ。
真家は、桐谷さんとは、正反対
あまり喋らない桐谷さんに対して、よく喋る。
そして、真家もモテる分類だろう。
ウェーブがかかった、栗色の長い髪が顔の小ささを強調している。
目は、ぱっちりしていて、左目の目尻下にある涙ぼくろが特徴的だ。
綺麗な桐谷さんとは真逆で、女の子らしく、可愛い外見。
「よく分かったなぁ。俺の性格」
と駿が笑ったから、真家は平手で頭を叩いた
「調子にのるなっ!」
「はぁーい。」
「みんな、どこで遊びたい?」
俺の隣にいる椎名奏(しいな、かなで)が言った。
俺と奏は、中学からの親友で、同じクラスだ。
「カラオケとかどうかなぁ?」
女子の提案を聞いた俺は
「おっ。良いんじゃないかな?」