神様なんて信じないっ!~イケメンと妖怪、召喚しちゃいました~
「ねえ」
「きゃああっ!」
突然後ろから肩を叩かれて、驚いて飛び上がる。
「なにそのリアクション!
今、確実に3センチは浮いたよ」
振り返ると、そこには笑っている奈々ちゃんが。
だって、後ろから肩を叩くのは、幽霊だと相場が決まっているじゃない。
今まで、ずっとそうだったんだもん。
「ご、ごめん」
「別にいいけどさ。
美心、このあと暇?天草くんいないみたいだけど」
「うん」
思わず素直にうなずくと、奈々ちゃんはぱっと顔を輝かせた。
「じゃあ……つきあってくれない?
彼氏が向こうの学校の友達連れてくるみたいなんだけど、あたしの友達、みんな部活でさ」
「……えっと?」
「ごめん、正直に言うわ。
彼氏が友達に女の子紹介してくれって、しつこく頼まれたんだって。
他の子が部活やバイトで忙しいのは本当で……。
頼む、会うだけ会ってやってくれないかな?
もちろんあたしたちはずっとそばにいるし!」
な、なぬ~?
なんで一回ノート貸しただけで、そんなに一気にぶっこんでくるの?