神様なんて信じないっ!~イケメンと妖怪、召喚しちゃいました~
奈々ちゃんとだって、まだ話せるようになったばかりなのに、なんでそんなこと。
「ほんと、申し訳ないっ!」
だけど、両手であたしを拝むようにしている奈々ちゃんの頼みを、無下に断るのもどうかと思うし……。
「……あ、あたし、本気で人見知りだから、絶対フォローしてね?」
「うん!ほんとごめん!変なやつだったら即刻帰ろう!」
……奈々ちゃんは良い子だけど、ちょっと強引。
そんなの、知り合ったばかりで頼むことじゃない。
そう思うのに、ちゃんと断れない自分が嫌い……。
どうやらあたしの変な『頼られるオーラ』は、人間にも通じちゃうみたい。
うーんでも、ものは考えようかも?
こうしていろんな人と関わっていくことで、世界が広がるんだ……多分。
人見知りなあたしは緊張しながら、奈々ちゃんの横を歩く。
「奈々ちゃんの彼氏って、かっこいいの?」
「うーん……私にとってはね」
「なにそれ素敵!」
「ふふ、美心も恋しなよー。
好きな人とかいないの?」
校庭に出ながら、奈々ちゃんがいたずらっぽく聞く。