神様なんて信じないっ!~イケメンと妖怪、召喚しちゃいました~


「そだね……うだうだ悩んでたって仕方ないよね。

できることをしなくちゃ……」


とにかく、オロチが本当にあたしを狙って妖怪を動かしているのか……そのへんを明らかにしなきゃ。


でも、どうやって?


むうぅと考え込んでいると、突然隣の四郎くんが動いた。


「え……?」


ぐらりと体が揺れたかと思うと、次の瞬間には背中がソファに沈んでいた。


目の前には、四郎くんの整いすぎた顔。


「な、なにっ?ちょ、えっ?」


「やっぱり、お前はうまそうだな。

味見させろ」


「はっ?」


呆気にとられている間に、四郎くんの顔が近づいてくる。


「ぎゃあああ!」


あたしは必死で、四郎くんのアゴを両手で遠ざける。


「き、キリシタンはそういうことしちゃダメなんでしょ!?」


汝、姦淫するなかれ。
つまり、あんまりエロいことしちゃだめよって意味だと思う。


「モーゼの十戒か。良く知っておるな」


「この前、公民で習いました!」








< 130 / 379 >

この作品をシェア

pagetop