神様なんて信じないっ!~イケメンと妖怪、召喚しちゃいました~
「そだね……うだうだ悩んでたって仕方ないよね。
できることをしなくちゃ……」
とにかく、オロチが本当にあたしを狙って妖怪を動かしているのか……そのへんを明らかにしなきゃ。
でも、どうやって?
むうぅと考え込んでいると、突然隣の四郎くんが動いた。
「え……?」
ぐらりと体が揺れたかと思うと、次の瞬間には背中がソファに沈んでいた。
目の前には、四郎くんの整いすぎた顔。
「な、なにっ?ちょ、えっ?」
「やっぱり、お前はうまそうだな。
味見させろ」
「はっ?」
呆気にとられている間に、四郎くんの顔が近づいてくる。
「ぎゃあああ!」
あたしは必死で、四郎くんのアゴを両手で遠ざける。
「き、キリシタンはそういうことしちゃダメなんでしょ!?」
汝、姦淫するなかれ。
つまり、あんまりエロいことしちゃだめよって意味だと思う。
「モーゼの十戒か。良く知っておるな」
「この前、公民で習いました!」