神様なんて信じないっ!~イケメンと妖怪、召喚しちゃいました~


──すばばぁああああん!


「きゃっ!」


突然教室の入り口の方から大きな音がした。


びっくりしてそちらを見ると……。


「美心!」

「四郎くん!?」


なぜか制服を着た四郎くんが、教室の入り口にいた。


珍しく肩で息をしている彼は、ずんずんと大股であたしに近づく。


「行くぞ。飯の時間だ」

「え、ちょ……」


四郎くんは、槙原くんににぎられていたあたしの手を強引につかみ、強い力で床から立たせる。


槙原くんも立ち上がり、四郎くんに文句を言いたそうな顔をしたのだけど……彼は一足先に、口を開いた。


槙原くんを、上から見下ろすようににらんで。




「こやつに、近づくな!」




…………な、なんですとぉぉぉ!?


ちょっと待って四郎くん、あなたこの前応援してくれるようなそぶり見せてなかったっけ?


ぱくぱくと口を開閉するしかできないあたしを、四郎くんは抱えるようにして、教室から連れ去っていく。


するとちょうど出入り口のところで、雷牙に出会った。


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