神様なんて信じないっ!~イケメンと妖怪、召喚しちゃいました~
「お前、どうしてここにいる?」
「へ、あう……」
ブルーの瞳にぎろりとにらまれると、体が縮まっていくような気がした。
「あれがオロチか……」
「言い伝え通りだな」
いつの間にかスサノオ兄弟の手には、ギターとリングが握られていた。
オロチのあまりに迫力のある見た目のせいか、声が少し震えているみたい。
二人の緊張と、一見平気そうな四郎くんからの緊張も伝わってきて、恐怖が増す。
「先手必勝!」
雷牙が恐怖を振り払うように、ギターのネックを持ったまま叫ぶ。
するともともと垂れ込めていた雨雲からゴロゴロと大きな音がした。
「食らえ!」
強烈な光が、目を焼く。
爪弾かれた弦から、雷鳴と共に光の帯が吐き出された。
先の尖ったそれは、西洋の鎧のようなオロチのお腹に一直線に飛んでいく。
と同時に、風牙くんのリングが巨大化し、その鱗を切り裂こうと一緒に空を切る。
二人の力が、オロチと衝突した。
だけど……。