神様なんて信じないっ!~イケメンと妖怪、召喚しちゃいました~
じゃあ、いつになったら考えられるの?
運よく、両想いになれたとして。
普通のカレカノみたく、なれたとして。
その後の未来は……いつになったら、想像できる?
「……バカみたい……」
それは、四郎くんがあたしを好きじゃなきゃ、そもそも成り立たない話じゃない。
「二人とも、先のこと考えすぎだよ。
っていうか、心配しすぎ……」
もし彼があたしのことを好きなら、キスしたことをなかったことになんかする?
ずき、と胸が痛んだ。
でもじゃあどうして、あんなことをしたの?
まるで、まだ治らない傷を覆う絆創膏を、無理やり剥がされたような気分になった。
「気づかなかったんじゃないの」
彼を想っても、未来なんかないのかもしれない。
どれだけ努力しても。
運よく振り向いてくれたとしても。
「気づきたく……なかったの」
こんなに先の見えない不安な恋に、迷い込んでしまっただなんて。