神様なんて信じないっ!~イケメンと妖怪、召喚しちゃいました~
じっと見つめられると恥ずかしくなって、うつむいてしまう。
「ガキの頃から一緒にいる俺らを、なめんじゃねーよ」
どこか寂しそうな雷牙の声に、風牙くんのため息がかぶった。
「とにかく……お前が四郎を好きなのは、しょうがないとして。
その……早まったことをすると、後悔するかもしれないということを言ってるんだ」
「早まったこと?」
「つまり、やらしーこととかさ。
うっかり子供なんかデキちまったら大変だぜ。
相手は戸籍もないし、いついなくなるかわかんねーんだし」
やらしーこと……子供……。
「な、なんてこと!!ひどい、雷牙!」
うっかり想像してしまいそうになって、顔から火が出るほど熱くなる。
「落ちついてくれ、美心。
俺たちが言いたいのは、どうせ他の男と恋愛をするなら、ずっと大切にしてくれそうな男としてほしいってことなんだ」
「風牙くん……」
たしかに、四郎くんとは結婚とかそういうことはできないだろう。
でも今は、まだ全然そんなことを考える段階じゃないのに。