神様なんて信じないっ!~イケメンと妖怪、召喚しちゃいました~


「泣け!」


オロチの手が、乱暴に制服のボタンを引きちぎる。


「いやああああっ!」


「いいぞ、もっと叫べ!

ああ、なんてうまそうな涙だ」


べろりと頬を這う舌の感触で、全身がこわばっていく。


槙原くんのメガネを邪魔そうに投げ捨てたオロチは、無遠慮にあたしの首筋に顔をうずめた。


「可哀想に……これほど震えていては、得意の浄化もできまい」


「いやっ、やめて……!」


制服の中に手が入ってくる。


その瞬間、脳裏に浮かんだのは。


「四郎くん……」


怖いよ。


助けて。


「四郎くん……!」


なんとか抵抗しようと、オロチの肩を押す。


「四郎くんっ、四郎くんっ、四郎くん……っ!!」


お願い、助けて!


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