神様なんて信じないっ!~イケメンと妖怪、召喚しちゃいました~
涙が、声を震わせる。
四郎くんはたしかに、ここにいる。
なのにどうして、こんなに不安なの?
「ありがとう」
それじゃ返事になってないよ。
「そんな顔をするな。
言っただろう、一時も離れるなと」
「うん……」
「お前にそう言っておきながら、我から離れるわけがなかろう」
四郎くんが、優しくあたしの手をとった。
「我らは一緒だ。
これからも、ずっと」
四郎くんは微笑むと、すくいあげた手にキスを落とす。
「やっと、巡り会えた。
我の居場所は……ここだ」
羽根が触れるように優しく、四郎くんの長い指があたしの胸の真ん中に触れた。
「あたし?」
あたしが、あなたの居場所になれるの?
首を傾げると、四郎くんはブルーの目を細める。