神様なんて信じないっ!~イケメンと妖怪、召喚しちゃいました~
「いや、どうせあのままあそこにいたって、死ぬだけだっただろうからな。
お前たちの様子を見る限り、この世界は平和で豊かなんだろう?」
かすかにブルーの瞳が細められる。
ちょ……すっごいあたしのこと見てるんだけど。
たしかにぽっちゃりしてるから、平和で豊かそうに見えるんだろうけど!
失礼じゃん!
「それだけでも、昨日までに比べれば天国だ」
天草さんは意地悪く笑うと、部屋を見渡す。
「よし。落ち着くまで、ここにいさせてもらおう。
我は天草には戻らぬ。
ここで暮らすぞ」
「えっ!」
そんな、家主の許可もなく勝手に決めないでよ……。
こんなハーフっぽいイケメンさんと一つ屋根の下だなんて、落ち着かないよぅ!
「ちょっとそれは……」
「何か不都合でも?」
「家族でもない未成年の男女が同じ屋根の下っていうのは、両親が許さないと思います」
もっともらしい理由をつけて断ろうとすれば、天草さんは不機嫌そうに眉をひそめた。