神様なんて信じないっ!~イケメンと妖怪、召喚しちゃいました~
「あーあのさ、委員長!」
「ん?なんだい、大野」
「委員長って、頭いいよな?
日本史って詳しい?」
「日本史?
詳しいってほどじゃなけど、けっこう好きだよ」
槙原くんは不思議そうな顔でふりむく。
オレンジの髪にピアスだらけの雷牙と彼が並ぶと、びっくりするくらい違和感があった。
ぽかんと見上げていると、雷牙は突然明るい声で、とんでもない質問をした。
「じゃあさ、天草四郎って知ってる?」
……な、なにそれ!
槙原くんも、一瞬ぽかんとしちゃったじゃん!
「島原の乱の?」
「そーそー。
島原の乱は農民一揆だろ?」
ざっくりだね…。
「それより知りたいのは、天草四郎個人についてなんだけど」
「へえ……興味があるの?」
意外にも槙原くんは、雷牙の話題に食いついてきた。
「僕も詳しくは知らないけど、天草四郎って、謎が多いんだ」
彼はメガネを指で上げ、話しはじめた。