神様なんて信じないっ!~イケメンと妖怪、召喚しちゃいました~


「彼はキリシタン大名に仕えていた、元武士の息子だったと言われてる。

すごい美男だったらしいよ。

今風に言えば、イケメンだったのかな」


「たしかに、顔は良かったよなー。ちっ」


「ん?」


「あーごめん、続けて」


……雷牙は自分が背があまり高くないから、長身でイケメンな天草さんがうらやましいのかも。


「彼は神通力……今で言う超能力を持っていたって話があるよ。

盲目の女の子の目を治したり、海の水を割って道を作ったとか……本当かどうかは、わからないけどね」


そのエピソードは本人に聞いてみないとわからない。


けど、彼は自分に『力』があることをアピールしてたな。


昨日、がれきから守ってくれたあの力を思えば……たしかに海くらい、割れちゃうかも。


「ふうん……あのさ、槙原。
天草四郎がハーフだったって話は、ないか?」


雷牙の質問に、どきりとする。


それはあたしも気になっていた。


天草さんのブルーの瞳はあまりにも印象的で、彫りの深い顔立ちも、純日本人と言うには違和感がある。


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