神様なんて信じないっ!~イケメンと妖怪、召喚しちゃいました~


なんだか、二人が知らない人になっちゃったみたい……。


「あと3匹か」


雷牙がギターをかまえて、我に返る。


残った3匹は、また葉っぱを使おうとしていた。


生身では勝てないと思ったのかもしれない。


葉っぱを頭に乗せたと思うと、彼らは日本刀に変化した。


ぎらぎら光る刀身をむきだしにして、それぞれが四郎くん、風牙くん、雷牙を襲う。


「逃げろっ、美心!」


一番近くにいた雷牙くんに言われ、あたしは慌てて茂みの外まで走ろうとした。


だけど、足が震えてうまくいかない。


途中で転んで振り返る。


すると、彼らはおよそ人間とは思えない速さで、ぶんぶんと振り回される刀を避けていた。


雷牙のギターの音がすると、空から雷が落ちた。


風牙くんは輪っかを持ったまま、その刀身を受け止める。


そしてそれをはじいた瞬間、相手は砕け散った。


彼らと一緒に、残った四郎くんを見つめる。


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