神様なんて信じないっ!~イケメンと妖怪、召喚しちゃいました~
「神の子孫というのは、本当だったようだな」
四郎君がスサノオ兄弟を見つめる。
「その話はあとにしよう。
とりあえず、ここをどうするかが問題だ。
次から次に悪霊や悪妖怪が集まってきては、学校に影響が出てしまう」
風牙くんはそう言いながら、崩れた教会へ近づく。
「そうすると、ここにいる超憑依体質の奴があぶねーもんな。
なんとかしなきゃ」
雷牙があたしの方を見て言う。
それって……オロチの血の気配に群がってきた悪いものに、あたしが取りつかれる可能性があるってことだよね。
そんなのやだ。
3人の後ろをついて、おそるおそる教会へ近づく。
すると、崩れた教会の屋根に、べったりと黒い血がついているのが見えた。
普通の人には見えないのかもしれない。
見えたら今頃、大騒ぎだよね。
「あんた、消せるか?」
風牙くんが四郎君に聞く。
「難しいな……さきほどの幽霊のように、残留思念ではないからな。
血の匂いに残された気配だけを消す、か……」