イジワルなキミの隣で


ちゃんとしなきゃ、ちゃんと。


ちゃんと……。




そう思うのに、頭と心は裏腹で。



気になって気になって仕方ない。



「萌絵ちゃんごめんね、航希君今接客中で……ホットケーキのバターが溶けちゃわない内にこれを10番にお願いしていい?」



「えっ……あ、は、はい」



10番テーブルは光流先輩と智沙先輩の座っているテーブル。



ど、どうしよう……。


当たり前だけど、嫌とは言えなかった。



佐伯先輩はまだ注文を取ってて、常連のお客さんだからか話が弾んで戻って来れる状況じゃない。


< 102 / 420 >

この作品をシェア

pagetop