イジワルなキミの隣で
「萌絵ちゃん、大丈夫?」
「えっ……あ、ごめんなさい」
いけない、仕事中だった。
ボーッとしてた。
ううん
光流先輩に見惚れてた……。
智沙先輩は中々注文を取らない私に首を傾げている。
ダメじゃん、こんなんじゃ。
ちゃんとするって決めたんだから。
だけど久しぶり過ぎて緊張する。
ずっと会いたかった光流先輩。
先輩は私を見ることなくメニューを真剣に見ていた。
キリッとしたその横顔。
ちょっと冷たそうなその雰囲気。
その存在全部が
私の知ってる光流先輩。