イジワルなキミの隣で
玲奈は鈍感っていうか、少しばかり空気の読めない子。
ありえないところでとんでもない発言をするから、目が離せないというか放っておけない。
入学して出来た友達だけど、私と玲奈はなぜかすごく気が合った。
一緒にいると楽だし、女子のネチネチした感じがないから楽しい。
はぁ。
なんだか今日はいつもより疲れたな。
それもこれも、昼休みにあんなことがあったから。
せっかく光流先輩に会えたのに、佐伯先輩のせいで。
いいもん、私は私。
誰になんて言われようと好きなんだ。
帰る準備万端の私は、腕時計で時間を確認してから玲奈に手を振って教室を出た。
目指すは図書室。
図書室からは玄関から正門までが隅々まで見渡せる。