イジワルなキミの隣で


玲奈は鈍感っていうか、少しばかり空気の読めない子。


ありえないところでとんでもない発言をするから、目が離せないというか放っておけない。



入学して出来た友達だけど、私と玲奈はなぜかすごく気が合った。


一緒にいると楽だし、女子のネチネチした感じがないから楽しい。



はぁ。


なんだか今日はいつもより疲れたな。


それもこれも、昼休みにあんなことがあったから。


せっかく光流先輩に会えたのに、佐伯先輩のせいで。



いいもん、私は私。


誰になんて言われようと好きなんだ。



帰る準備万端の私は、腕時計で時間を確認してから玲奈に手を振って教室を出た。



目指すは図書室。


図書室からは玄関から正門までが隅々まで見渡せる。


< 20 / 420 >

この作品をシェア

pagetop