イジワルなキミの隣で
私の視線を追うようにしてウサギ先輩もそこに目を向けた。
加野君が央太をからかっているのか、央太は顔を真っ赤にさせながら何かを必死に否定している。
隣で赤くなる玲奈。
加野君はそんな2人を見てイタズラな笑みを浮かべている。
「加野じゃん。懐かしいなぁ」
「えっ?知ってるんですか?」
「同じ中学だったからね。あいつのこと好きなの?」
「ええっ?なんでそうなるんですか?」
「なんとなくね。じゃあさ」
ジッと私を見据えるウサギ先輩。
「他に好きな奴いる?」
いつもはふざけてばかりのウサギ先輩が真剣な眼差しを私に向けている。
ドキリと高鳴る鼓動。