【完】お嬢様と執事
またもや、沙羅様のことを考えていた俺がハッとした時には、桜-SAKURA-女学園の前についていた。



運転手がドアを開けて、俺が先に車から出て、中へと手を差し出す。



その手に乗せられる綺麗な手を、俺は優しくその手を握る。



彼氏がするようなその仕草



だけど、執事の俺は許される。



何の躊躇いもなく、沙羅様の手を握ることが、でもそれはやがて、婚約者のみが許されるものになってしまう。



俺はこの時この時の、喜びを噛み締めて、その手を引き寄せた。


< 9 / 39 >

この作品をシェア

pagetop