シェアハウスのミュージシャン
私は教室に向かいながら、電話をかけた。
2.3コールしてから出た。
「沙織ちゃん?どうしたの?」
寝起きっぽい、小百合さんの声が聞こえてきた。
「すいません。起こしましたか?」
「いや、今日は早く起きないといけなかったから、ありがと。」
「いえ。」
「で!どうしたの?」
「あ!あの、昨日お姉ちゃんから電話があって、今日から少しの間、コッチに来るって電話があって…」
「コッチて、あの沙織ちゃんの家?」
「はい。なので、少しの間元の家に戻るんですけど…」
「そっか…うん、分かった。ご飯は、大丈夫!安心してね!」
「はい。頑張ってください!」
「ふふっ。ありがと。」
そう言って電話を切った…
お姉ちゃんが戻って来るなんて嘘…
小百合さんには嘘着いちゃったけど。これしか方法が無いから…
少しの間だけでも、ひろと変わりたくなかったから、少しだけ、自分の家に戻ることにした。