腕枕で朝寝坊



「床だけは綺麗にしたんですよ。ふふ、あれを出したかったんで」


「あれ?」


ダイニングに荷物を起きながら紗和己さんがニヤリと含み笑いをしながら言う。


キョトンとしてる私に手招きをして案内したリビングには


「あっ、炬燵!」


オレンジのラグの上にひとり暮らし用の可愛らしいサイズの炬燵が鎮座していた。



「今日のために準備しておいたんです。ちゃんとミカンもありますよ」


こういう時の紗和己さんは、必ずちょっと子供みたいな得意そうな顔をする。それがスゴく可愛くて私は込み上げる笑みを抑えられない。


「ふふふ、炬燵かあ。嬉しいな」


「さ、早く晩御飯の準備してあたりましょう」



ウキウキとふたり張り切って晩御飯の寄せ鍋の準備をした。





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