甘いカンケイ



「あ!ここです。あたしの家」


恥ずかしくて戸惑っていたときナイスタイミングであたしの家が見えた。


「ここが美和ちゃん家か。たしかに近いね」


あたしの家は普通の一軒家。そして学校からものすごく近い。


「浅井さん、わざわざ送っていただいてありがとうございました。」

「どういたしまして。」


借りてたジャケットを渡しながら言うと、浅井さんは軽く微笑んでくれる。



…浅井さんとは、ここでお別れかぁ。

そう思うとなんだか急に寂しくなってくる。

浅井さんのこと、もっと知りたいって思ってるのはあたしだけかな。



「もう……浅井さんとは、会えないですか?」


気づけば、口に出していた。


もっと浅井さんのこと知りたいし、話したい。

もっと、もっと、って浅井さんに対して欲張りになってる自分がいる。



「浅井さんのこと、もっと知りた…」

…!!


言い終わらないうちに、浅井さんに手を掴まれたかと思うと、体を引き寄せられたあたしはいつの間にか浅井さんの腕の中にいた。


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