璃琥―riko―
「あの子が“ココ”から居なくなって2年が経ったわね……」

おかあさんが穏やかな顔でいった。
あの子は………私の兄のこと。
お兄ちゃんあっちで元気なのかな……?
元気でいてほしい……安心してほしい……
お兄ちゃんがあっちに行ったのは私のせいだから……

「さて、じ・か・ん♪」

おかあさんにそう言われて時計を見たら、わぁ……もうすぐ入学式始まる。
……………??

「にゃんだとぉぉぉぉ!!!」

「久しぶりに聞けたわ。可愛い可愛い♪」

あ、頭なでてくれた。嬉しい。
目を細めて気持ち良さそうにしていたがハッと気が付いた。おかあさんはニコニコ笑っている。………確信犯だ。

「今日ぐらい早く行かないとっ!!」

急いで残りのおかずを食べてバタバタと鞄をとった。あ、忘れ物あった。
おかあさんにぎゅっとする。そして行ってきますと言う。私の大切な日課。

「愛……弁当は?」

………忘れてたよ。完全に。
おかあさんに弁当を貰って急いで学校に向かう。
これから何かが起こる“予感”がする。
それは良いことなのか悪いことなのかは分からない。でも、きっと楽しいことだと思う。
朝の爽やかな光に触れ、少女の髪は美しく輝いていた。
< 11 / 35 >

この作品をシェア

pagetop