ラストバージン
それから随分と時間を要しながらも、日高先生と出会ってから最近までの事を一部始終話す事が出来た。
その間、恭子は相槌を打ったり「無理しなくていいからね」と言ってくれたりしていて、決して私を急かす事なく付き合ってくれた。
「つらかったね」
涙を零していた私に向けられたのは、労るような声音。
それだけで、この数日間で積もりに積もっていた苦しみが堰を切り、自分の中の何かがプツリと切れた。
嗚咽混じりに泣き出した私を、恭子がそっと抱き締める。
その温もりがあまりにも優しくて、益々涙が止まらなくなった。
つらい、苦しい、悲しい。
心の中を占めているのは、そんな負の感情ばかり。
日高先生への想いはまだ一ミリだって褪せてはいなくて、行き場を失くした気持ちは心と一緒に暗闇の中へと落ちていく。
「葵は悪くないよ……」
そんな私の気持ちを察するように、恭子がそんな言葉を口にした。
「でも、いっぱい泣いていいからね」
悲しみに暮れている心の中の小さな私の手をそっと掴むように、まるで陽溜まりのような優しい声が耳に届いて……。真っ暗な闇の底に辿り着く寸前だった私は、そこで留まる事が出来たような気がした。
その間、恭子は相槌を打ったり「無理しなくていいからね」と言ってくれたりしていて、決して私を急かす事なく付き合ってくれた。
「つらかったね」
涙を零していた私に向けられたのは、労るような声音。
それだけで、この数日間で積もりに積もっていた苦しみが堰を切り、自分の中の何かがプツリと切れた。
嗚咽混じりに泣き出した私を、恭子がそっと抱き締める。
その温もりがあまりにも優しくて、益々涙が止まらなくなった。
つらい、苦しい、悲しい。
心の中を占めているのは、そんな負の感情ばかり。
日高先生への想いはまだ一ミリだって褪せてはいなくて、行き場を失くした気持ちは心と一緒に暗闇の中へと落ちていく。
「葵は悪くないよ……」
そんな私の気持ちを察するように、恭子がそんな言葉を口にした。
「でも、いっぱい泣いていいからね」
悲しみに暮れている心の中の小さな私の手をそっと掴むように、まるで陽溜まりのような優しい声が耳に届いて……。真っ暗な闇の底に辿り着く寸前だった私は、そこで留まる事が出来たような気がした。