黒愛−kuroai−
 


柊也先輩のいないケンイチ高に、何の未練もない。


将来は彼のお嫁さんになる。

就職も進学も、私にとってどうでもいい話しだ。



来年春から一緒に暮らせると思うと、嬉しくなった。


そうと決まれば、テスト勉強する意味もない。

どうせ中退するのだから。




ノートと教科書を閉じる私。

彼は驚き慌てていた。




「落ち着け!愛美、良く考えて!それは駄目だ!」



「ダメ?どうして?」



「同棲は…ちょっとな…

古い考えかも知れないけど、俺、結婚もしないで一緒に暮らすとか…そう言うの、嫌なんだ…」





さすが柊也先輩。

同棲を提案した私より、もっと良いアイディアを出してくれた。



嬉しくて、興奮気味に言った。




「結婚ですね!
もちろんOKです!」



「えっ!?」





今は2月。

4月になれば誕生日を迎え、彼は18歳になる。

法律上結婚できる年齢だ。


私はとっくに16になっているから、問題ない。




そうだ、それがいい!

来年春になったら、入籍して…

いや、いっそのこと、今年の4月、彼の誕生日に入籍してもいいよね。



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