黒愛−kuroai−
 

 ◇◇◇


翌日、土曜日。

柊也先輩好みの、甘系可愛いミニスカートで、彼の家へ行く。



インターホンを鳴らすと、母親が顔を出す。




「あら、愛美ちゃん?
柊也は部活行ってるよ?知らなかった?」



「えっ?
今日の部活、午前ですか?
間違えちゃった…すみません、出直して…」



「いいわよ、上がって待ってなさい。
後1時間もしたら、帰って来るでしょ」





テニス部は、土曜の練習は午前中。

そんなの知っているけど知らない振りし、彼の留守中に上がり込んだ。




リビングでお茶を飲みながら雑談する。

1時間経過して、母親が時計をチラリ見た。




「柊也、遅いね…

愛美ちゃん、悪いけど留守番してくれる?

おばさん、出掛ける用事あるから。ごめんね」



「はい、分かりました!
いってらっしゃい、お義母さん!」





酔っていない今日の彼女は“お義母さん”と呼ばれ、戸惑いを見せた。


ニッコリ笑いかける私。


ダメと言われないが、ぎこちない笑みを返された。



その後彼女は、慌ただしく準備し、出掛けて行った。



< 228 / 276 >

この作品をシェア

pagetop