黒愛−kuroai−
◇◇◇
翌日、土曜日。
柊也先輩好みの、甘系可愛いミニスカートで、彼の家へ行く。
インターホンを鳴らすと、母親が顔を出す。
「あら、愛美ちゃん?
柊也は部活行ってるよ?知らなかった?」
「えっ?
今日の部活、午前ですか?
間違えちゃった…すみません、出直して…」
「いいわよ、上がって待ってなさい。
後1時間もしたら、帰って来るでしょ」
テニス部は、土曜の練習は午前中。
そんなの知っているけど知らない振りし、彼の留守中に上がり込んだ。
リビングでお茶を飲みながら雑談する。
1時間経過して、母親が時計をチラリ見た。
「柊也、遅いね…
愛美ちゃん、悪いけど留守番してくれる?
おばさん、出掛ける用事あるから。ごめんね」
「はい、分かりました!
いってらっしゃい、お義母さん!」
酔っていない今日の彼女は“お義母さん”と呼ばれ、戸惑いを見せた。
ニッコリ笑いかける私。
ダメと言われないが、ぎこちない笑みを返された。
その後彼女は、慌ただしく準備し、出掛けて行った。