黒愛−kuroai−
 


柊也先輩の部屋に入る。

久しぶりの彼の部屋、
いつもと何も変わりない。



壁に貼ってある有名テニスプレーヤーのポスター前に立つ。


名前は覚えていないけど、柊也先輩が目標にしている外国人男性だ。



ポスターの中の彼は、青い視線を遠くに向け、私を見ようとしない。


これから私が、何をやろうとしているのか…

「そんな事知りたくないよ」
と言いたげに、無関心さを装っていた。




ポスターの四隅を留めているのは、黒いカラーピン。


私の部屋の、結婚写真の股間に突き刺した物と同じ色。


右下のカラーピン1個を引き抜き、手の中で弄(モテアソ)んだ。




次に机に向かい、引き出しを勝手に開けた。


ごちゃごちゃ物が詰め込まれている中から、避妊具の箱を取り出し、ベットの枕元に置く。



これから帰って来る彼と、体を交えるつもり。


今までより深く、濃厚に。



そこからは、ただの恋人ではいられない。

私達の新たな関係が始まるのだ。



究極の愛に向けての終章。

彼は私だけのモノ。
決して逃がしは、シナイヨ…




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