黒愛−kuroai−
行為が終わり、彼はすぐベットから下りる。
着替えながら、ホッとした顔して、口元が綻んでいた。
私はまだ裸でベットの上。
これで終わりと安心する彼に、笑顔で聞いた。
「柊也先輩、スッキリした顔してますね。
そんなに気持ち良かったですか?」
「これで終わりと思うと、スッキリだな。
約束守れよ。もう終わりだぞ?」
「はい、“今までの関係”は終わりです。
これからは“新たな関係”が始まりますカラ」
着替え終えた彼は、ピタリ動きを止めた。
“新たな関係”
その言葉に不安を感じ、恐る恐る振り向いた。
ベットに座る私は、ある物を持っていた。
それは、黒いカラーピン。
この部屋に入ってすぐ、ポスターから抜き取った物だ。
右手に黒いカラーピン。
左手には、未使用の避妊具の小さな包み。
目を見開く彼の前で、カラーピンをブスリ、避妊具の真ん中に突き刺した。