逢いたい~桜に還る想い~

…………浅い眠りの中で───あたしはまた、あの悪夢を見る。




────どこか遠くで………泣き声…………

赤ちゃんの………



………憎いの………

生きていては………いけない子…………




この手に収まるほど小さな小さな、生命の蕾────摘み取るなんて、容易いこと……………



だから────



『………早く……この世から消し去ってしまいたい───』






「────………っっ」



は……っ!、と目を覚まし───

次の瞬間、あたしは耳を塞いだ。


仮眠時間で薄暗くなった機内の中に響く、小さな子どもの泣き声。


それを耳にした途端に、ぐっと気持ち悪さが込み上げてきた。


この声…………泣き声………嫌…………



「……………トコ……?」


隣の席で目を覚ました瑤子ちゃんが、あたしの異変に気づき、覗き込んだ。


「どうしたの? 気分悪い……?」


「───赤ちゃん……あたしがっ………」


言い掛けたあたしの口に、「しっ……」と指を当て、静かな声があたしを諭した。



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